デジタルクロス講習会を開催して
去る、2018.5和歌山県室内装飾組合青年部を中心にデジタルクロス講習会を開催致しました。
近年、技術進歩に伴い内装の仕上げ材(天井・壁)として過半を占めているビニルクロスに自由なデザインを印刷することができるようになりました。紙媒体同様、大型プリンタを使用してクライアントの思いをそのまま表現することができます。“壁紙は選ぶ時代から作る時代に変わる”そんな予感を感じるように全国的にもこのデジタルクロスへの感心は高まっています。
これまでもこのような技術は存在していましたが、汎用性は低く、また流通経路も確立しにくい現状がありました。しかし、同組合会員である業者がこのプリンター技術を取入れどんどん県外で活躍している姿を知り、我々組合青年部ではこのデジタルクロスに着目し、約1年をかけて研究・実践を積み重ねて参りました。
そこで、我々はこれまでの成果を組合員と共有することを目的にこの講習会を開催する運びになりました。また、この講習会では従来水上側(決定権の強い)にいた設計士・グラフィックデザイナーにも参加を呼びかけて、共に周知し、互いに有益となるようなイベントにしたいと思い行いました。内装・設計・グラフィックに関わる人間が共にこの新たな技術を学べること、それを和歌山で開催できることに大きな可能性を感じました。
当日はおよそ60名の参加を頂きました。冒頭では今回のデジタルクロスの技術を導入し、県内外でも活躍している株式会社ユーシート・浦口社長(本組合副理事長)による業界の動向や商材に関する講義を頂きました。その後、同会場で施工実践を行いました。予めグラフィックデザイナーに依頼をかけていた和歌山の未来を創造するグラフィックと組合青年部の集合写真を大きく引き伸ばした壁紙を施工できるパネル(3m×3m)を2組用意し、実践を行いました。大きな壁面に広がるグラフィックのメッセージ性の強さやインパクトの大きさは実践した我々も痛切に感じました。
これらのイベントを地方都市である和歌山で行えたこと、未来を担う青年部が中心となって準備期間経て開催できたことを大変有意義に思います。デジタルクロスを貼る事自体は難しい事では無く、普通に壁紙が施工できる職人さんであれば十分可能であること、これらを使った装飾は可能性が大きく今後も商業施設などでの需要が高まるであると改めて確信しました。